民事訴訟法
第92条秘密保護のための閲覧等の制限
次に掲げる事由につき疎明があった場合には、裁判所は、当該当事者の申立てにより、決定で、当該訴訟記録中当該秘密が記載され、又は記録された部分に係る訴訟記録の閲覧等(非電磁的訴訟記録の閲覧等又は電磁的訴訟記録の閲覧等をいう。第百三十三条第三項において同じ。)(以下この条において「秘密記載部分の閲覧等」という。)の請求をすることができる者を当事者に限ることができる。
- 1号訴訟記録中に当事者の私生活についての重大な秘密が記載され、又は記録されており、かつ、第三者が秘密記載部分の閲覧等を行うことにより、その当事者が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがあること。
- 2号訴訟記録中に当事者が保有する営業秘密(不正競争防止法第二条第六項に規定する営業秘密をいう。以下同じ。)が記載され、又は記録されていること。
前項の申立てがあったときは、その申立てについての裁判が確定するまで、第三者は、秘密記載部分の閲覧等の請求をすることができない。
秘密記載部分の閲覧等の請求をしようとする第三者は、訴訟記録の存する裁判所に対し、第一項に規定する要件を欠くこと又はこれを欠くに至ったことを理由として、同項の決定の取消しの申立てをすることができる。
第一項の申立てを却下した裁判及び前項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
第一項の決定を取り消す裁判は、確定しなければその効力を生じない。
第一項の申立て(同項第一号に掲げる事由があることを理由とするものに限る。次項及び第八項において同じ。)があった場合において、当該申立て後に第三者がその訴訟への参加をしたときは、裁判所書記官は、当該申立てをした当事者に対し、その参加後直ちに、その参加があった旨を通知しなければならない。 ただし、当該申立てを却下する裁判が確定したときは、この限りでない。
前項本文の場合において、裁判所書記官は、同項の規定による通知があった日から二週間を経過する日までの間、その参加をした者に第一項の申立てに係る秘密記載部分の閲覧等をさせてはならない。 ただし、第百三十三条の二第二項の申立てがされたときは、この限りでない。
前二項の規定は、第六項の参加をした者に第一項の申立てに係る秘密記載部分の閲覧等をさせることについて同項の申立てをした当事者の全ての同意があるときは、適用しない。
裁判所は、第一項の申立て(同項第二号に掲げる事由があることを理由とするものに限る。次項において同じ。)があった場合において、当該申立てに係る営業秘密がその訴訟の追行の目的以外の目的で使用され、又は当該営業秘密が開示されることにより、当該営業秘密に基づく当事者の事業活動に支障を生ずるおそれがあり、これを防止するため特に必要があると認めるときは、電磁的訴訟記録中当該営業秘密が記録された部分につき、その内容を書面に出力し、又はこれを他の記録媒体に記録するとともに、当該部分を電磁的訴訟記録から消去する措置その他の当該営業秘密の安全管理のために必要かつ適切なものとして最高裁判所規則で定める措置を講ずることができる。
前項の規定による電磁的訴訟記録から消去する措置が講じられた場合において、その後に第一項の申立てを却下する裁判が確定したとき、又は当該申立てに係る決定を取り消す裁判が確定したときは、裁判所書記官は、当該営業秘密が記載され、又は記録された部分をファイルに記録しなければならない。
関連条文
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出題実績(1)
第92条第1項
判決書については、当事者の私生活についての重大な秘密が記載されており、かつ、第三者が当該秘密が記載された部分の閲覧等を行うことにより、その当事者が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがある場合であっても、当該秘密が記載された部分の閲覧の請求をすることができる者を当事者に限ることはできない。
解説
誤りです。個人の私生活についての重大な秘密が記載されており、第三者の閲覧により社会生活に著しい支障を生ずるおそれがある場合、裁判所は申立てにより、閲覧請求できる者を当事者に限る決定(秘匿決定)をすることができます(民事訴訟法92条1項)。
攻撃句
「当該秘密が記載された部分の閲覧の請求をすることができる者を当事者に限ることはできない」
重大な私生活上の秘密があれば、裁判所は閲覧できる者を当事者に限る決定ができる。