民法
第518条更改後の債務への担保の移転
債権者(債権者の交替による更改にあっては、更改前の債権者)は、更改前の債務の目的の限度において、その債務の担保として設定された質権又は抵当権を更改後の債務に移すことができる。 ただし、第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければならない。
前項の質権又は抵当権の移転は、あらかじめ又は同時に更改の相手方(債権者の交替による更改にあっては、債務者)に対してする意思表示によってしなければならない。
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出題実績(2)
第518条第1項
更改前の債務の目的の限度において、当該債務の担保として甲土地に設定された抵当権(債権額1000万円)を更改後の債務に移した場合に、債権者更改による新債務担保を登記原因とする抵当権の変更の登記の登録免許税は、2万円である。
解説
誤りです。更改前の債務の目的の限度において、抵当権を更改後の債務に移した場合の抵当権の変更の登記の登録免許税は、不動産の個数1個につき1,000円です(民法518条、登録免許税法別表第一の一(十四))。これは移転の登記ではなく変更の登記であるため、債権額に応じた税率による課税ではありません。
債務者の交替による更改がされた場合において、更改前の債務者が更改前の債務を担保するために抵当権を設定していたときは、債権者は、更改前の債務者の承諾がある場合に限り、当該抵当権を更改後の債務に移すことができる。
解説
正しいです。債権者は、更改前の債務の担保として設定された抵当権を更改後の債務に移すことができますが、第三者がこれを設定した場合には、その承諾を得なければなりません(民法518条1項)。債務者の交替による更改では、更改前の債務者は債務を免れて債務関係から離脱するため、その者が設定した抵当権を更改後の債務に移すことは、他人である更改後の債務者の債務を自己の財産で担保することを意味します。したがって、更改前の債務者は同項ただし書の「第三者」に当たり、その承諾が必要となります。
攻撃句
「債権者は、更改前の債務者の承諾がある場合に限り、当該抵当権を更改後の債務に移すことができる。」
債務者交替後も旧債務者設定の抵当権を移すなら、第三者となる旧債務者の承諾が必要。