不動産登記法
第93条根抵当権の元本の確定の登記
民法第三百九十八条の十九第二項又は第三百九十八条の二十第一項第三号若しくは第四号の規定により根抵当権の担保すべき元本が確定した場合の登記は、第六十条の規定にかかわらず、当該根抵当権の登記名義人が単独で申請することができる。 ただし、同項第三号又は第四号の規定により根抵当権の担保すべき元本が確定した場合における申請は、当該根抵当権又はこれを目的とする権利の取得の登記の申請と併せてしなければならない。
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第93条第1項
根抵当権者Aが、抵当不動産に対するBによる滞納処分による差押えがあったことを知った時から2週間を経過した後に、当該根抵当権の後順位の根抵当権者Cに対して根抵当権の順位の譲渡をしたときは、Aは、当該根抵当権の順位の譲渡の登記を申請することなく、単独で当該根抵当権の元本の確定の登記を申請することができる。
解説
誤りです。滞納処分による差押えを知って2週間を経過すると、根抵当権の元本は確定します(民法398条の20第1項3号)。もっとも、その後に順位譲渡があれば、元本確定登記は順位譲渡登記と併せて申請しなければなりません(不動産登記法93条)。
元本確定前の根抵当権の登記名義人であるAがその目的不動産について担保不動産競売の申立てをし、担保不動産競売開始決定に係る差押えの登記がされたが、その後、Aが当該申立てを取り下げたため当該登記が抹消されている場合において、Bが当該差押えにより当該根抵当権が確定したものとして当該根抵当権の被担保債権について代位弁済をしたため、AとBが共同して、代位弁済による当該根抵当権の移転の登記を申請するときは、その前提として当該根抵当権の元本確定の登記を申請することを要する。
解説
誤りです。 元本確定前の根抵当権の登記名義人が担保不動産競売の申立てをし、差押えの登記がされた場合、根抵当権の元本は確定します(民法398条の20第1項3号)。しかし、元本確定の登記は共同申請により行うのが原則であり、根抵当権者が単独で元本確定の登記を申請できるのは、民法398条の19第2項または398条の20第1項3号・4号に基づく場合に限られます(不動産登記法93条ただし書)。担保不動産競売の申立てによる元本確定は同条本文の規定により根抵当権者が単独で申請できるとは限りません。
Aを登記名義人とする元本確定前の根抵当権を目的としてBを登記名義人とする転根抵当権の設定の登記がされている場合において、Bが当該根抵当権の目的不動産について担保不動産競売の申立てをし、担保不動産競売開始決定に係る差押えの登記がされたが、その後、Cが当該差押えにより当該根抵当権が確定したものとして当該根抵当権の被担保債権について代位弁済をしたため、AとCが共同して、代位弁済による当該根抵当権の移転の登記を申請するときは、その前提として当該根抵当権の元本確定の登記を申請することを要する。
解説
正しいです。 元本確定前の根抵当権を目的とする転根抵当権の設定の登記がされている場合において、根抵当権の元本が確定したときは、転根抵当権者は、元本確定の登記を単独で申請することができます(不動産登記法93条ただし書、民法398条の20第1項参照)。
Aを根抵当権者とする元本確定前の根抵当権の債務者Bが破産手続開始の決定を受けた場合において、Cが当該根抵当権の被担保債権を代位弁済したときは、Cは、単独で、当該根抵当権の移転の登記の申請と併せて当該根抵当権の元本の確定の登記を申請することができる。
解説
誤りです。 元本確定前の根抵当権の債務者Bが破産手続開始の決定を受けた場合、根抵当権の元本は確定します(民法398条の20第1項4号)。この場合、根抵当権者Aは単独で元本確定の登記を申請することができますが(不動産登記法93条)、代位弁済者Cへの根抵当権移転の登記は、Aとの共同申請により行う必要があり、Cが単独で申請することはできません。
攻撃句
「根抵当権の順位の譲渡の登記を申請することなく、単独で当該根抵当権の元本の確定の登記を申請することができる」
差押えを知って2週間経過したことによる元本確定登記は、順位譲渡登記と併せて申請する。単独ではできない。
攻撃句
「Cは、単独で、当該根抵当権の移転の登記の申請と併せて当該根抵当権の元本の確定の登記を申請することができる」
元本確定登記を単独申請できるのは、現在の根抵当権登記名義人A。これから移転を受けるCではない。