会社法
第586条持分の全部の譲渡をした社員の責任
1
持分の全部を他人に譲渡した社員は、その旨の登記をする前に生じた持分会社の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。
2
前項の責任は、同項の登記後二年以内に請求又は請求の予告をしない持分会社の債権者に対しては、当該登記後二年を経過した時に消滅する。
出題実績(1)
第586条第1項
平成28年 午前第32問 肢4正しい
合名会社又は合資会社の社員は、持分の全部を他人に譲渡した場合には、その旨の登記をする前に生じた当該合名会社又は当該合資会社の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負うが、合同会社の社員は、持分の全部を他人に譲渡した場合には、このような責任を負わない。
解説
正しいです。合名会社または合資会社の社員が持分の全部を譲渡した場合、その旨の登記をする前に生じた持分会社の債務については、従前の責任の範囲内で弁済する責任を負います(会社法586条1項)。一方、合同会社では、業務を執行しない社員は登記の対象とされていないため、この規定の適用がなく、持分の全部を譲渡した合同会社の社員はこのような責任を負いません。したがって、本記述は正しいといえます。
この条文の狙われ方適用問題平成28年 午前第32問 肢4
攻撃句
「このような責任を負わない。」
持分譲渡後の責任は社員一般の規定だが、合同会社の社員は出資を全額履行済みなので、残存責任は実質的に生じない。