民法
第398条の19根抵当権の元本の確定請求
根抵当権設定者は、根抵当権の設定の時から三年を経過したときは、担保すべき元本の確定を請求することができる。 この場合において、担保すべき元本は、その請求の時から二週間を経過することによって確定する。
根抵当権者は、いつでも、担保すべき元本の確定を請求することができる。 この場合において、担保すべき元本は、その請求の時に確定する。
前二項の規定は、担保すべき元本の確定すべき期日の定めがあるときは、適用しない。
関連条文
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過去問で組み合わせて問われた条文
出題実績(4)
第398条の19第1項
Bを権利者とし、担保すべき元本の確定すべき期日の定めのない根抵当権の設定の仮登記がされている場合において、当該設定の日から5年後にAがBに対して当該根抵当権の元本の確定の請求をしたときは、AとBは、共同して、当該根抵当権について元本の確定の登記を申請することができる。
解説
正しいです。 根抵当権の元本確定期日の定めがない場合、設定から3年を経過すれば、設定者Aは元本確定請求ができます(民法398条の19)。この請求により元本が確定した場合、それは実体上の変動であり、仮登記である根抵当権についても「元本の確定の登記(本登記)」を申請することができます(元本確定の仮登記ではありません)。
根抵当権が担保すべき元本の確定すべき期日の定めがない場合は、根抵当権設定者は、根抵当権の設定後いつでも、根抵当権者に対し、元本の確定を請求することができる。
解説
誤りです。 根抵当権設定者が元本確定請求をできるのは、設定時から3年を経過した後です(民法398条の19第1項)。 いつでも請求できるわけではありません。
攻撃句
「当該根抵当権の元本の確定の請求をした」
根抵当権設定から3年後に元本確定を請求できる。5年経過している本問では請求できる。
攻撃句
「根抵当権の設定後いつでも、根抵当権者に対し、元本の確定を請求することができる」
設定者が元本確定を請求できるのは、根抵当権設定から3年後。設定後いつでもではない。
第398条の19第2項
元本確定前の根抵当権の登記名義人であるAがその目的不動産について担保不動産競売の申立てをし、担保不動産競売開始決定に係る差押えの登記がされたが、その後、Aが当該申立てを取り下げたため当該登記が抹消されている場合において、Bが当該差押えにより当該根抵当権が確定したものとして当該根抵当権の被担保債権について代位弁済をしたため、AとBが共同して、代位弁済による当該根抵当権の移転の登記を申請するときは、その前提として当該根抵当権の元本確定の登記を申請することを要する。
解説
誤りです。 元本確定前の根抵当権の登記名義人が担保不動産競売の申立てをし、差押えの登記がされた場合、根抵当権の元本は確定します(民法398条の20第1項3号)。しかし、元本確定の登記は共同申請により行うのが原則であり、根抵当権者が単独で元本確定の登記を申請できるのは、民法398条の19第2項または398条の20第1項3号・4号に基づく場合に限られます(不動産登記法93条ただし書)。担保不動産競売の申立てによる元本確定は同条本文の規定により根抵当権者が単独で申請できるとは限りません。
第398条の19第3項
根抵当権者は、担保すべき元本の確定すべき期日の定めがある場合であっても、当該期日の前に担保すべき元本の確定を請求することができる。
解説
誤りです。 根抵当権者はいつでも元本確定請求ができますが、確定期日の定めがある場合は請求できません(民法398条の19第3項)。 確定期日がある以上、それに拘束されるからです。
攻撃句
「担保すべき元本の確定すべき期日の定めがある場合であっても、当該期日の前に担保すべき元本の確定を請求することができる」
元本確定期日が定められていれば、期日前の確定請求はできない。根抵当権者も設定者も同じ。