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民事保全法

第25条の2債務者を特定しないで発する占有移転禁止の仮処分命令

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占有移転禁止の仮処分命令(係争物の引渡し又は明渡しの請求権を保全するための仮処分命令のうち、次に掲げる事項を内容とするものをいう。以下この条、第五十四条の二及び第六十二条において同じ。)であって、係争物が不動産であるものについては、その執行前に債務者を特定することを困難とする特別の事情があるときは、裁判所は、債務者を特定しないで、これを発することができる

  1. 1号
    債務者に対し、係争物の占有の移転を禁止し、及び係争物の占有を解いて執行官に引き渡すべきことを命ずること。
  2. 2号
    執行官に、係争物の保管をさせ、かつ、債務者が係争物の占有の移転を禁止されている旨及び執行官が係争物を保管している旨を公示させること。
2

前項の規定による占有移転禁止の仮処分命令の執行がされたときは、当該執行によって係争物である不動産の占有を解かれた者が、債務者となる。

3

第一項の規定による占有移転禁止の仮処分命令は、第四十三条第二項の期間内にその執行がされなかったときは、債務者に対して送達することを要しない。この場合において、第四条第二項において準用する民事訴訟法第七十九条第一項の規定による担保の取消しの決定で第十四条第一項の規定により立てさせた担保に係るものは、裁判所が相当と認める方法で申立人に告知することによって、その効力を生ずる。

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出題実績(3

第25条の2第1項

平成28年 午後第6問 肢4誤り

占有移転禁止の仮処分命令は、債務者を特定することを困難とする特別の事情がある場合には、係争物が動産であるときであっても、債務者を特定しないで発することができる。

解説

誤りです。債務者を特定しない占有移転禁止仮処分が認められるのは、係争物が不動産であり、執行前に債務者を特定することが困難な特別の事情がある場合です(民事保全法25条の2第1項)。動産には適用されません。

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令和2年 午後第6問 肢2誤り

占有移転禁止の仮処分命令については、係争物が動産である場合であっても、その執行前に債務者を特定することを困難とする特別の事情があるときは、裁判所は、債務者を特定しないで、これを発することができる。

解説

誤りです。債務者を特定しないで占有移転禁止の仮処分命令を発することができるのは、係争物が「不動産」である場合に限られます(民事保全法25条の2第1項)。動産の場合には認められていません。

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令和6年 午後第6問 肢5誤り

不動産の占有移転禁止の仮処分命令の執行は、債務者に対してその不動産の占有の移転を禁止することを命ずるとともに、その旨の登記をする方法により行う。

解説

誤りです。不動産の占有移転禁止の仮処分命令の執行は、債務者への禁止命令、執行官による保管、およびその旨の「公示(立札など)」によって行われます(民事保全法25条の2第1項、54条の2)。登記をする方法によって行われるわけではありません。

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この条文の狙われ方範囲のずらし平成28年 午後第6問 肢4

攻撃句

係争物が動産であるときであっても、債務者を特定しないで発することができる

債務者を特定せずに発令できる特則は、係争物が不動産の場合だけ。動産には広がらない。

この条文の狙われ方範囲のずらし令和2年 午後第6問 肢2

攻撃句

係争物が動産である場合であっても、その執行前に債務者を特定することを困難とする特別の事情があるときは、裁判所は、債務者を特定しないで、これを発することができる

債務者を特定しない発令の特則は、不動産に限る。動産には適用されない。

この条文の狙われ方手段すり替え令和6年 午後第6問 肢5

攻撃句

その旨の登記をする方法により行う

執行方法は、執行官による係争物の保管と公示。登記ではない。

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