民事保全法
第37条本案の訴えの不提起等による保全取消し
保全命令を発した裁判所は、債務者の申立てにより、債権者に対し、相当と認める一定の期間内に、本案の訴えを提起するとともにその提起を証する書面を提出し、既に本案の訴えを提起しているときはその係属を証する書面を提出すべきことを命じなければならない。
前項の期間は、二週間以上でなければならない。
債権者が第一項の規定により定められた期間内に同項の書面を提出しなかったときは、裁判所は、債務者の申立てにより、保全命令を取り消さなければならない。
第一項の書面が提出された後に、同項の本案の訴えが取り下げられ、又は却下された場合には、その書面を提出しなかったものとみなす。
第一項及び第三項の規定の適用については、本案が家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)第二百五十七条第一項に規定する事件であるときは家庭裁判所に対する調停の申立てを、本案が労働審判法(平成十六年法律第四十五号)第一条に規定する事件であるときは地方裁判所に対する労働審判手続の申立てを、本案に関し仲裁合意があるときは仲裁手続の開始の手続を、本案が公害紛争処理法(昭和四十五年法律第百八号)第二条に規定する公害に係る被害についての損害賠償の請求に関する事件であるときは同法第四十二条の十二第一項に規定する損害賠償の責任に関する裁定(次項において「責任裁定」という。)の申請を本案の訴えの提起とみなす。
前項の調停の事件、同項の労働審判手続、同項の仲裁手続又は同項の責任裁定の手続が調停の成立、労働審判(労働審判法第二十九条第二項において準用する民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第十六条の規定による調停の成立及び労働審判法第二十四条第一項の規定による労働審判事件の終了を含む。)、仲裁判断又は責任裁定(公害紛争処理法第四十二条の二十四第二項の当事者間の合意の成立を含む。)によらないで終了したときは、債権者は、その終了の日から第一項の規定により定められた期間と同一の期間内に本案の訴えを提起しなければならない。
第三項の規定は債権者が前項の規定による本案の訴えの提起をしなかった場合について、第四項の規定は前項の本案の訴えが提起され、又は労働審判法第二十二条第一項(同法第二十三条第二項及び第二十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定により訴えの提起があったものとみなされた後にその訴えが取り下げられ、又は却下された場合について準用する。
第十六条本文及び第十七条の規定は、第三項(前項において準用する場合を含む。)の規定による決定について準用する。
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第37条第1項
仮差押命令において定められた仮差押解放金を債務者が供託したときは、その仮差押命令は、発令の時に遡ってその効力を失う。
解説
誤りです。仮差押解放金を供託すると、仮差押えの執行停止又は既にされた執行の取消しを得られます(民事保全法22条1項)。仮差押命令自体が発令時に遡って失効するものではありません。
裁判所が保全命令を発した後、債権者が本案の訴えを提起しないときは、保全命令を発した裁判所は、債務者の申立てにより、債権者に対し、2週間以上の相当と認める一定の期間を定めた上で、その期間内に本案の訴えを提起するとともにその提起を証する書面を提出すべきことを命じなければならない。
解説
正しいです。保全命令は暫定的な措置であるため、債権者が本案訴訟を放置することは許されません。そのため、裁判所は債務者の申立てにより、債権者に対して起訴命令を発し、一定期間(2週間以上)内に本案の訴えを提起するよう命じなければなりません(民事保全法37条1項、2項)。
攻撃句
「2週間以上の相当と認める一定の期間を定めた上で、その期間内に本案の訴えを提起するとともにその提起を証する書面を提出すべきことを命じなければならない。」
起訴命令では、相当な一定期間を定める。肢の「2週間以上」はこの期間に合っている。